流域学について

About Mountain watershed studies

なぜ流域学が必要なのか

 近年、社会情勢の変化や気候変動に伴い、山岳域を水源に持つ流域において、自然生態系の喪失や、災害の多発、中山間地の過疎化と産業衰退といった、様々な課題が顕著化しています。これらの課題はいずれも生態系・物質循環といった自然環境と社会・経済・生産といった人間活動との関係性に起因しており、これらの課題に対処するためには流域の一部のみに着目するのではなく、流域全体を俯瞰することが必要です。

静岡大学研究科等連係課程「山岳流域研究院」の必要性

流域学の需要:社会に求められる人材

 社会からは、山岳域のみならず山岳流域全体を俯瞰できる人材、更には自然環境や社会を含めた分野横断型の幅広い視野を持った上で、高度な専門知識・スキルを活用できる人材に対するニーズが高まっている。このニーズに対応する、具体的な人材の事例として、以下のようなものが考えられます。

1.流域内での森林資源の活用により地域振興ができる人材


2.多様な自然環境を保全し自然と人間の共生を実現できる人材


3.流域を俯瞰した自然管理ができる人材


4.自然災害に脆弱な条件下で持続可能な地域社会を創ることができる人材